平井千絵 むかしのぴあの*フォルテピアノ Vol.6
みなさま こんにちは。
再び読みに来てくださってありがとうございます!
今日はちょっと寄り道で、フォルテピアニスト平井サンのある日を例にとって、フォルテピアノとの生活をご紹介します。
さぁ練習するぞ、と思ったら、調律チェック。
昨日はかんかん照りだったけど、夜中から雨が降ってしまいました。
そんな日の朝、蓋を開けたらすぐに昨日と同じ状態で弾き始められるかというと・・・。
多くの場合、ペケです。
鉄骨のフレームが入っていないフォルテピアノの場合、
環境変化に繊細なので、木のケースや革のハンマーヘッドが湿気を吸って膨らんだ分変化して、音が合わなくなることが多いです。
では調律をして、気持ちよく音を合わせて練習に入りましょ!
全体がどの程度狂っているかまずざっと音を聞いて、チェック。
個人練習のみの日は、ピッチをあまり気にせずに、全体の音合わせだけします。
他の楽器とのリハーサルがある日は、ピッチを気にしながら、調律します。
・・・ピッチとはなんぞや?
・・・調律って何?
はい、ピッチとここで言っているのは、音の高さ。
現代ピアノの真ん中のラの音は、440ヘルツと決められています。
1939年に国際会議(!)が開かれて決められたそうです。
フォルテピアノが使われていた時代、ラのピッチは415から438あたりだったと言われています。
残っている当時の音叉(叩くと一定の音がする金属製の棒)や、
管楽器を調べると、当時使われていたピッチがおおよそ分かるようです。
現在では、世界各国どこに行っても、ラは440から442、と決まっています。
でも、当時は国や街によって、ラの高さがまちまちだったようなのです。
もちろん、現在でも、アメリカのオーケストラとヨーロッパのオケでは、ピッチが違いますが、
その程度の微妙な差ではなく、鍵盤で言うと鍵盤一つ分近いの差が、各国、各街の間であったというのですから、驚きです。
自分のラと相手のラのフラットが同じ高さだった場合、自分の持っている楽譜の音に、すべてフラットを付けて演奏しなければならないわけです。
パリのフルーティストがフルートを持ってマンハイムに出かけたら、マンハイムの音楽家たちのピッチと、自分がパリから持ってきたフルートの
ピッチが合わなくてすぐ演奏できなかった、というような話はたくさん残っています。
自分の楽器のラの高さと、旅先のオケのラの高さが、ソとかシに聞こえるほど違うなんて現象、現在では有り得ません。
ラの音の高さが国際会議で決められる1939年以前は、各国それぞれの基準で、それぞれの音楽をしていたわけですね。
横一列並びじゃないこのカオス感、いいですね~
フォルテピアノの鍵盤の幅や重さ、長さが各地で違っていたというのも、なんだかうなずけます。
違う場所に行ったら違う何かに出会えるということ。最近のヨーロッパですら少なくなってきています。
どこへ行っても、McD___ldやStarb__sがある時代。
その街独自のにおい、みたいなものが、恋しいというか欲しいなぁと思うこの頃でございます。
おっと!
また長くなってしまいました。
フォルテピアノと過ごすある日の風景、を描くはずが、まだ練習にまで
いっとりません。蓋がやっと開いた状態です。
来週は音が出るところにまで行くでしょうか?!
私事ですが・・・
昨日、息子が初めてつかまり立ちをしました。
ちび怪獣くんと日々、格闘中でございます。
それでは!




