平井千絵 むかしのぴあの*フォルテピアノ vol.2
毎日寒いですね!バスや電車を待つのが辛い時期ですねぇ。
ヨーロッパの暗くてどよーんとした冬は、何年経っても好きになれませんが、
フォルテピアノの時代に生きた人々にとって冬は、もっとずっと厳しいものだったことでしょう。
旅する音楽家、モーツァルトもベートーヴェンも、冬の馬車旅行の苦労を手紙に残しています。
舗装されていないぬかるんだ道を、(それも森を抜ける夜道となればなおのこと!)馬車に揺られながら、次のツアー先へと移動する彼らの胸に
去来するのは、新たな楽想だったか、冷えた体を温めるアツアツの飲み物だったか。。。
届けられたワインボトルが割れているのを見て“あぁ何たる残念よ!”と悔やんだのは晩年のベートーヴェンですが、馬車に揺られたのはワインボトルのみならず。生前から有名だったベートーヴェンの元には、ドイツやフランス、そして海を越えてロンドンのフォルテピアノメーカーから、最新のフォルテピアノが競うように届けられました。
モーツァルトの父レオポルト、”フォルテピアノは、息子の演奏会のため、街中を移動させられています”と書き残しています。(わたしも、演奏会のたびに自分のフォルテピアノを運びますが、70キロ程しか無いフェザー級の鍵盤楽器だからこそ可能なんですね。小さいトラックに積んで、どこへでも参ります!)
車の存在しない時代、移動のスピード感覚だけでなく、耳に入る生活音もかなり違ったことでしょう。
イタリアのヴェネチアには、現在でも車が入ることができませんが、車の音がしないことで、別世界にいるような感覚を多くの方が持たれるのではないでしょうか。
さて、来週はいよいよ、フォルテピアノってじゃあ何なの?というお話です。
当時のピアノ、フォルテピアノと、その周りの音に思いを巡らせつつ、次回をお楽しみに!
寒さに負けず、元気でお過ごし下さい。
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